ASEM_Japanese

大気圧走査型電子顕微鏡(ASEM)
溶液中で細胞を観察できる大気圧走査型電子顕微鏡(ASEM)を日本電子との共同研究により開発した。精製さえできれば単粒子解析法が可能であるが、不安定な超分子複合体は、精製すら受け付けないことも多い。そのような複合体を細胞中で観察するため、電子顕微鏡と半導体製造超薄膜技術の融合により、体の組織や細胞を乾燥させずに、固定するだけで液中で直接観察できる走査電子顕微鏡を開発した。そこでは、薄膜で真空と細胞とを隔離することで、8nmの高分解能観察を達成し、更に蛍光光学顕微鏡での同視野相関観察を実現している。 この大気圧に保持した試料を観察できる倒立型の走査電子顕微鏡ASEMは、電子線を透過する耐圧薄膜SiNを備えたディッシュを用いる。従来必要であった試料を真空中で撮影する為の前処理(数時間~数日以上に及ぶ脱水・乾燥等)は不要となり、これに伴う試料の変形・変性の恐れも回避できる。また薄膜上方に光学顕微鏡も配置しており、蛍光染色による細胞内ダイナミクスの観察と固定後にSEMによる高分解能観察が可能になる。
Uses an Open Culture Dish
半導体製造超薄膜技術のSiN膜を用い、ASEMでは、液中のものをOMとEMで、同視野観察することができる。

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